いつもありがとうございます。
二代目社長専門税理士
東條です。
先日、長男と車の話で盛り上がりました。
息子の素直な質問に、
ふと考え込んでしまいました。
実は10年ほど前は、僕自身
そう確信していました。
けれど現実は、
まだまだガソリン車とハイブリッド車が主流で、
完全自動運転の実用化も遠い未来のようです。
個人的には、
インターネットやスマホなんかは、
異常なスピード感で進化いていった気がします。
けれども、自動車業界は、
バックトゥザフューチャー
の世界のようにはいかないですね。
実は、こういった状況は、
自動車業界だけで起こっているわけではありません。
経理の分野でも
同じことが起きています。
5年前、多くの専門家が
5年後には経理の仕事の大半は
AIに置き換わっているだろう
と予想していました。
でも、現実はどうでしょう?
自動運転車と経理のAI化
両者には、驚くほど似た状況が見られます。
<現状の課題>
■自動運転車の場合
・予想以上に複雑な道路状況への対応
・天候や工事など予期せぬ事態への判断
・安全性の完全な担保が困難
・法制度の整備が追いついていない
■経理AI化の場合
・予想以上に複雑な取引への対応
・例外的な処理への判断が必要
・正確性の完全な担保が困難
・税制や会計制度との整合性
なぜ、このような状況になっているのでしょうか?
その理由は主に3つあると考えています。
1. 現実世界の複雑さ
人間が日常的に行っている判断の中には、
文脈や経験に基づく直感的な要素が
予想以上に多く含まれています。
2. 責任の所在の問題
完全自動化は「誰が責任を取るのか」という
新たな課題を生みます。
3. 人間の不安感
いくらAIが進化しても、
重要な判断を完全に機械に委ねることへの
根本的な不安が存在します。
しかし、これは決して悲観的な話ではありません。
むしろ、ここに大きなヒントがあります。
私たち税理士の立場から見ると、
これからのAI時代に必要なのは
「AI×人間の協業モデル」
だと考えています。
具体的には、
■AIが担う領域
・定型的なデータ入力
・単純な仕訳処理
・数値の集計と分析
・異常値の検出
■人間が担う領域
・経営判断に関わる会計処理
・税務戦略の立案
・組織全体の最適化
・将来を見据えた提案
このように、AIと人間それぞれの
強みを活かした協業こそが、
これからのスタンダードになるでしょう。
自動運転車の世界でも、
完全自動運転を目指すのではなく、
運転支援システムとしての進化が
現実的な道筋となっています。
経営者の皆さまには、
こうした現実的なアプローチで
AIとの付き合い方を考えていただきたいと思います。
決して、AIに振り回されることなく、
かといってAIを無視するのでもなく、
AIと人間、それぞれの強みを活かした
新しい価値創造
きっと、これこそが、これからの時代に求められる
経営の姿なのではないでしょうか。
東條でした。
それでは、また明日!
最近のコメント