いつもありがとうございます。
二代目社長専門税理士
東條です。
前回、生成AI普及により、
PDCAの中でも特に
「Do(実行)」の部分に大変革が起こる
とお伝えしました。
「Do(実行)」の部分の変化が
あまりに大きく目立っていますが、
実は、
「Plan(計画)」
「Check(検証)」
「Action(改善)」
についても激変が起きています。
僕も税理士として
AIツールを実際に活用し始めていますが、
その変化の大きさに日々驚かされています。
今日は、特に
「Plan(計画)」
の変化について、
税理士としての視点からお話しさせていただきます。
■Plan(計画)で変わる3つのポイント
1. データ活用の広がり
【従来の計画立案で使用していたデータ】
・決算書(PL/BS)
・試算表
・資金繰り表
・債権債務データ
・売掛金/買掛金の年齢調べ
これらの財務データだけでは、
なかなか先を読むことが難しかったですよね。
【これからの計画立案で活用できるデータ】
・業界のリアルタイムデータ
(原材料価格の変動、人件費の相場など)
・SNSでの自社製品の評判
・競合他社の動向
・地域の人口動態
・天候予報
・為替相場の予測
まさに「データの宝の山」です。
ただし、気を付けたいのが、
「データを集めること」が目的ではないということ。
必要なのは、これらのデータから
「経営に活かせる洞察」を導き出すことです。
2. 計画立案のスピードアップ
【従来の計画立案の流れ】
・決算書の分析(2-3日)
・業界動向の調査(3-4日)
・市場分析(3-4日)
・計画の数値化(2-3日)
・レポート作成(2-3日)
合計で2週間以上かかることも…
【これからの計画立案】
・財務データの自動分析(数分)
・業界データの自動収集(リアルタイム)
・市場分析の自動化(数時間)
・計画の数値シミュレーション(数時間)
・レポートの自動生成(数分)
最短で1-2日での計画立案も可能に。
この「スピード」が持つ意味は大きいです。
なぜなら、環境の変化に
より素早く対応できるようになるからです。
3. シミュレーション機能の進化
【従来のシミュレーション】
「売上が10%増加した場合の利益はいくらになるか」
といった単純な計算による
シミュレーションがほとんどでした。
【これからのシミュレーション】
■ケース1:原材料費高騰への対応
「原材料費が上がった場合」
・値上げで対応?
・経費削減で対応?
・生産性向上で対応?
・それぞれのケースの具体的な数字はどうなるか?
■ケース2:新規設備投資の検討
「新しい機械を導入した場合」
・借入返済は大丈夫か?
・人件費はどう変化するか?
・維持費はどのくらいかかるか?
・何年で投資回収できるか?
■ケース3:新規出店の判断
「新店舗を出店した場合」
・必要な売上はいくらか?
・人員体制はどうするか?
・広告費はどのくらい必要か?
・既存店への影響は?
つまり、より実践的な、
経営判断に直結するシミュレーションが
瞬時に可能になるということです。
ただし、ここで一つ重要なことを
お伝えしておかねばなりません。
いくらAIが進化しても、
経営判断の最終的な責任は私たち人間
にあります。
AIはあくまでも
「道具」
です。
重要なのは、この道具を使って
「どんな未来を描くのか」
「どんな判断を下すのか」
その道具を使いこなし、
経営に活かせるかどうかは、
私たち人間の力量
にかかっています。
特に重要なのは、以下の3点です。
1. 数字の背景にある「文脈」を理解する力
2. データから「本質」を見抜く力
3. 最終的な意思決定を下す「覚悟」
これらは、AIが代替できない
人間ならではの能力です。
税理士である僕の役割は、
このデジタルの力と
経営者の皆様の想いを
うまく橋渡しすること。
これからも、
その架け橋として
全力でサポートさせていただきます。
本日もお読みいただきまして、
ありがとうございました。
東條でした。
それでは、また明日!
最近のコメント