決算書の数字は「出来上がるもの」ではなく、自ら「創る」もの

いつもありがとうございます。

 

二代目社長専門税理士
東條です。

 

昨日、あるクライアントから興味深い質問をいただきました。

 

経営者
うちの決算書って、毎年同じような結果になりますね。
今年は昨年とやってること違うはずなんですが、なぜでしょうね?

 

この質問に、僕はしばらく考え込みました。

 

ここからは、完全に個人的な解釈になりますが、

おそらく、

 

数字を創りにいっていないから

 

じゃないでしょうか?

 

当クライアントは、
決算書の数字に関しては、毎月レビューしています。

しかし、気付かぬうちに、前期の数字が基準となって、
それに合わせて無意識的に、
アクセルとブレーキを踏み分けている
のではないでしょうか?

 

 

決算書の数字は、単なる「結果」ではありません。

それは、私たちが

 

「創り出す」べきもの

 

なんです。

 

例えば、サッカーの試合を想像してみてください。

 

90分の試合終了後の「スコア」。

これは確かに「結果」です。

 

でも、そのスコアは どのような戦術を選び、
どのようなフォーメーションを組み、
選手たちが何を考え、どう動いたか

 

その全ての「選択」の結果として 生まれたものですよね。

 

決算書も全く同じです。

 

・売上をどう設計するか

・原価をどうコントロールするか

・経費をどう最適化するか

・どのタイミングで投資を行うか

 

これら全ての

「経営判断」の結果として、

決算書の数字は「創られる」

んです。

 

特に大切なのは、この3つのポイント

 

1.戦略的な視点
 ✓ 単なる数字の記録ではなく、経営戦略の反映
 ✓ 将来を見据えた投資判断のタイミング
 ✓ 財務体質の戦略的な強化

 

2.先を読む視点
 ✓ 業界動向の予測と対応
 ✓ 変動費・固定費の最適化
 ✓ キャッシュフローの計画的なコントロール

 

3.チーム全体の視点
 ✓ 部門間の連携強化
 ✓ 社員の財務リテラシー向上
 ✓ 全社一丸となった収益改善

 

 

 

ここで、ある会社の事例をご紹介します。

 

以前、ある製造業の二代目社長から相談を受けました。

 

二代目社長
毎年、似たような決算書で、成長が見られない…

 

そこで、私たちは決算書を「創る」という

考え方に切り替えてみました。

 

 

具体的には、

 

・売上計画の戦略的な見直し

・原価低減プロジェクトの立ち上げ

・投資計画の最適化

・部門横断的な収益改善活動

 

 

その結果、わずか2年で

 

✓ 営業利益率 2倍

✓ 経常利益 1.5倍

✓ 実質自己資本比率 15%アップ

 

という成果を上げることができました。

 

重要なのは、

この会社が 「決算書は創るもの」

という 考え方に切り替えたことです。

 

 

毎月の経営会議では

・目標数字の進捗確認

・課題への早期対応

・戦略の柔軟な修正

 

を行い、決算書の数字を

積極的に「創り込んで」いったのです。

 

先代から受け継いだ会社を、 さらに発展させていく。

 

それは二代目社長である皆さんの使命です。

 

その使命を果たすためにも、

 

決算書を「出来上がるもの」から 「創るもの」

 

へと、考え方を切り替えてみませんか?

 

皆さんの会社の決算書に、 どんな数字を「創り出す」のか。

その選択が、会社の未来を決めるのです。

 

 

本日もお読みいただき、ありがとうございました

 

東條でした。

それでは、また明日!